テレビがうちにやってきた

温故知新、歴史を振り返りながら明日を探ろう

生成AI浸透期

生成AI様がお作りになった絵


 生成AIイラストがいよいよ浸透してきたと感じます。ランサーズやクラウドワークスのコンペでもイラストコンペの投稿、半数以上が生成AI画になって来ました。著作権問題も学習に有著作権画像を使っていなければ問題なし、生成AIの最終の作り手が有著作権画像の参照を促す事さえしなければ作成画像の使用に問題なしというのが目下の方向性のように思われます。そんなことどうやって確認するんだ?という問題は置いといて、ですけどね。

 ご存じのとおりですが生成AIはプロンプトさえ整えば十数秒レベルで複雑な画像を描きだします。人が描けば3日4日、事によると1か月でもかかりかねない絵だって関係ありません。絵の複雑さと生成時間にあまり相関は感じないです。むしろ複雑な絵の方がAIは得意なのではないでしょうか。ごまかしが効くというか、人の目は複雑な絵だと細部は見ないので問題なく思ってしまうのかもしれません。

 これも知られた事ですがAIは文章同様、もっともらしい絵を描くのは得意ですがホントに正しい考証は不得意というかやる気がないというか不正確です。私の知る限りですが基本的に西欧文化圏から遠いものほど不正確に描きだされる傾向があると思います。英語ベース、英語文化圏ベースの情報が元になっているからだと思いますけどプロンプトでがんばっても、元の学習データが何なのかという壁は末端制作者では超えられない壁は存在してる印象です。もちろんこんなことは今後どんどん変わっていくのだと思います。

 そんなわけでウェブには今後ともどんどん不正確な絵や写真が増えていくことでしょう。何しろ人が絵を描く、写真を撮るという制作能力とAIのそれとでは違いすぎます。オマケに制作者もこれまでなら一定の訓練や知識を身に付けないと作れないあくまでも一部の人が作っていたのが誰でも参加の世界....こういうのを民主化というのだそうですがさて民主化するとどうなるか?AIで描かれた絵、AI絵はそこら中に溢れかえることでしょう。そんなものすでにいらすと屋さんで経験済みかもしれません。だからといっていらすと屋さんが全てのイラストを駆逐しなかった訳ですし人は無い物ねだりですからイラストの仕事がなくなる事は無いと思っています。どのあたりがどこまで残るのかは私も興味津々ですしできればまだもうしばらくは残り続けたいものだと思っているのでそんなお話もまた徒然に....。